COLUMN

羽目板の水・油汚れはどうなる!リカバリ方法も!

date:2021.02.02

キッチンの天井に羽目板をはって、雰囲気を出したい。
腰壁にも気の板を貼りたい。
だけど、汚れがついたら大変だから、クロスにした方がいいのかな……?

本物の木の板か、クロスか、で迷っている方へ!
実際にレッドシダーの羽目板がどんなふうに汚れるのか実験してみたので、家の内装を決める際の参考にしてみてください。
ご案内は共感住宅ray-outの清水です。

目次

  1. キッチンに使いたいけれど
  2. どれだけ汚れるの?実験してみた
  3. 「拭けば大丈夫」は水まで
  4. 天然木についた油汚れを消す方法
  5. まとめ

 

1.キッチンに使いたいけれど

自然素材を部屋の中に取り入れると、質感が上がりますよね。

例えば、床材として人気の高い無垢フローリング。
自然素材という唯一無二な見た目や、厚みがあることで得られる暖かみが人気です。
細長い形の板をつないで施工するので、床面に縦長の線が何本も走り、
それによって部屋の奥行を感じられるのもうれしいポイント。

それから、様々な種類がある羽目板。
天井やアクセントにしたい壁に張るだけで、ナチュラル度がぐっと増します。

その他にも、木製の造作家具など、自然素材を取り入れたくなる場所は大小さまざまにあります。

ただ、心配なのが汚れ。
木材はタイルやビニル製品などに比べて水分や油分を吸収しやすく、掃除にも気を使います。

特にキッチンは、水も油も出るところ。
オープンキッチンをおしゃれに飾り付けたくても、自然素材は避けた方がいいのかな……と
考えていませんか?

2.どれだけ汚れるの?実験してみた

腰壁や天井に張る羽目板を使って、どんなふうに汚れるのか、実験をしてみました。
使ったのは、人気の高いレッドシダーの羽目板です。

より汚れの効果が出やすいように、無塗装のレッドシダー羽目板をつかいました。
室内であれば、風合いを生かすために無塗装の羽目板を使うこともよくあるので、参考になるかな、と思います。

さて、実験に使ったものは以下の通り。

  • ジュース
  • 食器用洗剤
  • オリーブオイル(食用油)

これらを羽目板に意図的に置いて、乾くまで室内に放置。
乾いてから1年ほどさらに室内に放置しました。
普通の生活では、羽目板に汚れがついてからもずっと暮らしは続きますからね。

全体の結果は、こんな感じです。

では、部分的に見ていきましょう。
まず、水を付けたところ。右端です。
すぐ拭き取った部分と、自然乾燥に任せた部分をつくったのですが、
すぐに拭き取った部分は跡かたなく、きれいな羽目板のままです。
画像だと、もやもやとした水跡もほとんど見えないですね。

次はジュース。
こちらも水と同様に、すぐに拭き取った部分はほとんど見えず、自然乾燥させた部分だけ水跡が見えます。
(ちなみに100%リンゴジュースをこぼしました)

水とジュースは、遠目にははっきりと見えません。
続いて食器用洗剤。
こちらは、粘りがあるためか、跡がくっきり残りました。
飛び散った洗剤に気づかずに放置してしまった……みたいな状況でしょうか。

さて、最も大変なことになったのが、油です。
この実験では、よく使われるであろう油のひとつ、オリーブオイルを垂らしました。
最初は小指の爪半分ほどの量を置いたのですが、見る見るうちに広がりました。
油の広がりは羽目板の繊維方向に向かって、1週間ほど続いたと思います。
拭き取るにしても、水と違いますので、布を当てても取れにくいのではないでしょうか。

3.「拭けば大丈夫」は水まで

実験の結果から、「すぐに吹けば何とかなる」のは、水や色の薄いジュースまででした。
言い方を変えれば、水はね程度しか起こらない場所なら、天然木をつかっても安心できる、ということですね。

4.天然木についた油汚れを消す方法

では、油汚れがついたらあきらめるしかないのでしょうか。
キッチンに無垢フローリングは?
素敵な羽目板は?

大丈夫!
簡単で、ちょっと大変だけれど結構きれいになる方法があります。
それが、「ヤスリがけ」!!!

目が粗すぎない紙やすりで、優しく削ってあげましょう。
今回は180番を使用しました。
ビフォーと

アフターです。
油が深くしみ込んでいそうな部分は、ちょっと削っただけでは完全には消えませんでしたが、
なかなかきれいではないでしょうか。
また、日焼けで濃くなった色も若干落ちたような気がします。

大掃除などのときに、油じみや水汚れが気になったら、ヤスリで削ってあげるとある程度はきれいになると思います。
ポイントは、板全部をヤスリがけすること。
汚れの部分だけ削ってしまうと、逆にムラになってしまうので注意してくださいね。

5.まとめ

羽目板の汚れは

  • 水ならすぐ拭けば大体大丈夫
  • 油汚れは伸びやすいので要注意!
  • 油じみは、ヤスリで削ればけっこう綺麗にとれる

住んでいれば、必ず物は変化します。
家の強度や、住む人の健康にかかわるような変化はだめですが、見た目だけの変化であれば、
それを良しとするかどうかは使うあなた次第です。

羽目板などの変化を、「味」「時が刻まれた表情」と捉えられるなら、自然素材を取り入れた内装、向いていますよ(*^-^*)

参考文献
片岡厚:木材の気象劣化と表面保護-気象劣化のメカニズム-
大木博成:「都市の木質化と保存処理木材の活用」に参加して

OTHER COLUMN

HOMEBLOGSTAFF BLOG清水 あかり羽目板の水・油汚れはどうなる!リカバリ方法も!