あじき路地の景色 at 京都モダン建築祭
date:2025.01.24


こんにちは、清水です。
さて、前回は京都モダン建築祭で見学した「元成徳中学校」についてお伝えしました。
今回は、東山にある「あじき路地」について。
あじき路地は、大黒町通から西、柿町通の北側にある長屋の路地。
京都モダン建築によると、長屋は明治末期に建てられたそうです。
長い間空き家になっていたところ、2004年に再興。
オーナーの安食氏の希望で若手作家の応援のため、『町家を住居と工房を併せた職住一体型の「住居兼工房」の借家として、20代から30代の若手作家を中心に新たな復活を遂げ※』ました。
(※引用:http://www.ajikiroji.com/about.html あじき路地)
あじき路地の入口には門があります。
門には、「歴史的風致形成建造物 京都市」という額が掛けられていました。
細い路地の両側に長屋が続いており、いやむしろ長屋の隙間を歩いているような、なんとも幻想的な場所です。
入り口から奥に向かって右手が北側、左手が南側なのですが、長屋の建てかたに工夫が。
右手の北側はすべて2階建て。
左手の南側はすべて1階建てになっているのです。
これは、南からの日光を北側の家にも取り入れるためだそうです。
日射取得と建物の形や間取りは深い関係がありますが、それがこのあじき路地の長屋でも行われているのですね。
当日は雨の中の見学でしたが、濡れた路地や雨音がかえって雰囲気を高めてくれているような気さえしました。
あじき路地には前述の引用の通り職人の住居があります。
仕事場であり、住まいであり、観光地でもある。
ボーダレスな不思議な感覚も、この路地と長屋の魅力なのかもしれないですね。
観光で訪れる街や建物も実際にはそこに日々の営みがあるわけで、外から尋ねるものとして礼節を持たなければ、とも思いました。
そのほか、あじき路地は、ショップやカフェ、体験教室などもあります。
興味がある方はぜひ訪れてみてください。
今回は、京都東山にある「あじき路地」についてお伝えしました。
次回は、祇園閣についてご紹介できればと思います。
お楽しみに。
※写真は京都モダン建築祭と京都市メディア支援センターの許諾を得て掲載しています。