旧朝倉家住宅の見学

こんにちは。
共感住宅レイアウトの野口です。
東京の恵比寿にある旧朝倉家住宅へ行ってきました。
恵比寿は何度か行ったことがありますが、
見学できる和風建築が残されているのは意外でした。
場所は、JR恵比寿駅から代官山蔦屋書店へ向かう少し手前です。
街中なのに、広い敷地と立派な建物がありました。
大正5年建築ということですが、時代の先端の住み方で、
どうやら車庫があったようです。
車庫はその後、使い方がいろいろと変更されて、改修復元されたものでしたが、
母屋は当時の形を残しているようです。
関東大震災(大正12年)や第二次世界大戦中の東京空襲も経験している
期間ですが、よく残っていましたよね。
庭もしっかりと残っていて、外から見ても中から見ても楽しめる建物でした。
庭の木々は落葉樹が多く、冬はまた違った雰囲気が出ていそうです。
庭を眺めることができるメインの居間は、途中で洋間に改装されていましたが、
風情はしっかりと残っていましたし、建物はとても広く、全体を周るだけで
思った以上に時間がかかる豪邸です。
広い建物は歴史的価値として維持されやすいですが、
これが当時としても最先端と考えると、普通の家は
もっと質素で簡素な作りであったはずです。
そういう意味では、今の純和風住宅が遜色ない仕様によってできているのは、
平均値が上がり、生活が豊かになった証拠なのかもしれません。
もちろん、今回見た旧朝倉家住宅は材料の一つ一つも見た目以上に
お金がかかった仕様だと思います。また、作りもしっかりしているからこそ、
手を入れることで、今まで十分に残ってきています。
その建物が今の時代だけではなく、先の時代にとっても必要のある建物となるかどうか。
結果は作る人次第なのでどうなるかはわかりませんが、作り手の私たちは、
それぐらいの想いで建物をつくり、受け継いでいくことができるものを
提供することが大切だと改めて感じた建物でした。