調査結果から思う工務店のありかた
date:2025.12.24
こんにちは、清水です。
12月8日の深夜、青森県の東方沖でマグニチュード7.6、最大震度6強の地震が発生しました。
巨大地震が発生するたび、今自分が不自由なく過ごせるのは偶然によるところが大きいという思いが強くなります。
ですが、本当に偶然に身を任せるだけでは守れるものも守れなくなります。
災害時の備えや、避難場所の確認。
そして、住まいの防災も、受け身ではない、主体的できることの1つです。
先日の12月12日、『令和6年能登半島地震における建築物構造被害の原因分析を行う委員会(第4回)』が開催されました。
委員会の研究資料はこちらから読めます。
調査資料を読んで思ったのは、やはり建物の耐震性能が命や暮らしを守るのだなということ。
調査対象の木造建築物は4,909棟。
うち、倒壊・崩壊は714棟(全体の14.5%)でした。
ですが、2000年基準の耐震性能であれば、4棟(2000年基準建物の0.7%、全体の0.08%)と極めて低い結果となっています。
ところが、残念ながら倒壊した4棟の調査では、現行基準の仕様を満たしていない施工や設計が確認されたそうです。
筋かい・柱脚の接合部仕様が現行基準を満たしていないことが調査で分かったもの。
築100年程度の住宅を移築して壁が非常に少なかったらしいもの。
壁のバランスが悪い設計だったため、耐えられなかったもの。
この結果をみると、基準は守って初めて意味があるのだと分かりますよね。
では、誰がそれを守るのでしょうか。
それはもちろん、工務店や建築会社、家をつくる側です。
自分たちがつくったもの次第で、人の命や財産、健康が左右されてしまう。
ある意味で恐ろしい物を地面の上に建てているのだと自認しなければならないと、強く思います。

お客様には良いものを手に入れてほしいし、私たちは良いものを提供する人でいたい。
見た目はもちろん、防災意識の高い家づくりができる工務店でありたいですね。
清水でした。
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