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国が出してる「カビ対策マニュアル」

date:2022.06.27

こんにちは!清水です。

そろそろ湿度が上がってきて、カビの季節。

 

皆様は、国が「カビ対策マニュアル」を出しているのをご存知でしたか?
➡文部科学省の「カビ対策マニュアル」目次

 

マニュアル刊行には、図書館や博物館の資料を、地球環境に配慮しながら守るため、という背景があるそう。

これが、なかなか、読みごたえがあり、分かりやすくて、面白いのです。

 

赤ちゃんから高齢者まで、日々を健康にくらすため、取り入れられる情報は多そうですので、ぜひ読み物として楽しんでほしい!

今回は、清水が面白い!と思ったところを、少しだけご紹介いたします。

 

注目①「はじめに」

微生物の病原性は人類を含めた多くの生物の健康を脅かし、加えて人間の生活の基礎である衣食住の腐敗、変敗、腐朽などの微生物劣化に加え、その分解力は鉄筋コンクリート、金属、ガラス、鉱物に加えて博物館や図書館等資料までにも及んでいる

カビが生える場所のイメージは?

柱や畳、服だけでなく、お風呂場のゴムパッキンやプラスチックなど、あらゆる場所に生えますよね。

アルミニウム、パソコン、ガラス、ガソリンにまで生え、物の劣化の原因になるから驚きです。

逆に考えると、条件が揃えばどこでもカビは生えるもの、として、うまく付き合っていくのがよさそうですね。

 

注目②「2.カビの生理生態と生育環境」

通常では対象とする物質のAwを0.6以下に保持するとカビは全く生育できない。これを維持するために環境の相対湿度を温度変化に拘わらず常に60パーセント以下に保つことが必要である。

Awは「水分活性(Aw:water activity)」といって、この数字に100を掛けると、密閉状態での相対湿度になります。

 

「Aw0.6」ということは、密閉状態で相対湿度60%ということ。

つまり、部屋の湿度を60%以下に保っていれば、カビが育つことを防げるのです。

 

夏にカビが元気になったり、お風呂場などに大量発生するのは、相対湿度が高い環境だから。

理屈と、実感がぴったりと重なりますね!

 

換気したり、室温を下げ過ぎないようにすれば、相対湿度を60%以下に抑えやすくなります。

カビ対策として生活に取り入れやすい情報です。

 

注目③「Q&Aカビが生えないように、避けた方がよいことはありますか?」

例えば、空調の吹き出し口も、結露水が落ちてくることもありますし、冷気が当たることで湿度が高くなりがちですから、吹き出し空気がどこにあたるか考えて、資料や作品は収納しましょう。

文化財などの収蔵庫を前提としたQ&Aですが、家庭にも当てはまります。

 

エアコンの冷風が直接あたる場所は、冷えます。

冷えると、その部分の湿度は高くなり、カビが生える環境に近づきます。

 

カビ対策として、間取りを決めると同時にエアコンの設置計画が必須という事が見えてきますね。

 

「カビ対策マニュアル」、いかがでしたでしょうか。

カビはどこにでも生えます。

そして、育つ条件が分かっています。

生えたものを掃除するより、生やさない暮らしへ。

家づくりは、「カビをはやさない暮らし」を手に入れる絶好のタイミングです。

 

換気計画、暮らしの温湿度計画、エアコンの設置計画。

カビを生やさないための、工夫がある家に、ぜひ暮らしてくださいね^^

清水でした。

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