GX志向型住宅の補助金は160万円。「我が家」は対象?
date:2025.01.24

(2025/6/24更新)
『子育てグリーン住宅支援事業、GX補助金で160万円』
2024年11月に閣議決定されたこの補助金について概要を解説します。
このコラムを読むと、
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どんな家を建てれば補助金の対象になるのか
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いつからいつまでに建てる必要があるのか
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共感住宅レイアウトでは適用されるのか
が分かります。
GX志向型住宅とは?対象は? |
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1.GX志向型住宅とは?
国は、2050年には、地球温暖化対策として二酸化炭素の排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を目指しています。
そのために、これから家を建てるすべての世帯に向けて、ZEH(ゼッチ)を上回る性能の家づくりを支援します。
この、ZEHを上回る性能の家が、「GX志向型住宅」です。
ZEHとは
Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略。太陽光などを使い、住宅で使うエネルギーを実質ゼロ以下にした省エネ住宅。
GXとは
Green Transformation(グリーン・トランスフォーメーション)の略。「じーえっくす」と読む。
「GX志向型住宅」なら160万円の補助金
これまでも、子育て世帯等へ向けた「高性能な新築住宅」に対する補助金はありました。
GX志向型住宅は、それらの上位型と考えることができます。
出典:「子育てグリーン住宅支援事業の概要」(環境省)(https://www.env.go.jp/content/000268698.pdf)
さらに、「長期優良住宅」や「ZEH水準住宅」は子育て世帯等限定ですが、GX志向型住宅はすべての世帯が補助金の対象です。
全ての世帯を対象とした手厚い補助額の住宅であることから、GX志向型住宅は国が進みたい方向に一番近い家である、と考えられます。
2.補助金の対象になる家の仕様
GX志向型住宅は、厳しい基準をクリアした、「超」省エネ住宅。
ですから、GX志向型住宅として認めてもらい補助金を得るには、決められた仕様や性能が欠かせません。
その基準は大きく3つです。
1)断熱性能:等級6以上
これは、家の断熱性を示す等級で、等級が高いほど断熱性能が良いことを意味します。
国が定めた省エネ基準が等級4、ZEH基準が等級5ですので、GX志向型住宅ではそれよりも良い断熱性能が求められています。
2)省エネ性能:一次エネルギー消費量35%以上削減
エアコンや給湯器など、家で使うエネルギー量を「一次エネルギー消費量」と言います。
GX志向型住宅では、このエネルギー消費量を、太陽光発電などの再生可能エネルギーを除いて、基準値より35%以上削減することが求められます。
3)創エネ性能:一次エネルギー消費量100%以上削減
35%以上削減で基準の65%以下になった一次エネルギー消費量を、太陽光発電などでエネルギーをつくることで削減率100%以上にします。
この3つの基準をすべて満たす住宅が「GX志向型住宅」と呼ばれ、補助金の対象となるのです。
ZEHとの違いは?
①断熱性能の違い
GX志向型住宅:等級6
ZEH:等級5
②省エネ性能の違い
GX志向型住宅:35%以上削減
ZEH:20%以上削減
③創エネ性能の違い
どちらも創エネで一次消費エネルギーを100%以上削減
家自体の性能と、一次消費エネルギーの削減率で、GX志向型住宅がZEHを上回っています。
出典:「【参考】省エネ性能にかかる上位等級の創設」(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/common/001585664.pdf)
3.GX補助金の期間は?
(2025/06/24更新)
補助金の申請期間は、3つに分けられています。
【第一期】5/14~5/31
【第二期】6/1~6/30
【第三期】7/1~12/31※予算上限に達するまで
出典:「子育てグリーン住宅支援事業の概要」(環境省)(https://kosodate-green.mlit.go.jp/about/)
それぞれの期で予算が定められています。
ただ、現在は1期も2期も予算上限に達していない様子。
残った予算は3期に持ち越されるので、3期に補助金を申請する予定の人も十分間に合いそうですね。
ただし、申請の期限は12月31日。
申請に必要な書類もあるので、「今日建てることを決めてすぐ申請!」とはなりません。
環境に良く、暮らしも快適になる家にしたいとお考えなら、
なるべく早めに家づくりの計画を進めて、この機会にGX志向型住宅の補助金を受けられると良いですね。
4.GX志向型住宅にするメリットは?
断熱性能や省エネ性能など高い性能が求められていますが、そんな家を建てるメリットは何でしょうか?
GXのメリット1)家計にやさしい
家で使うエネルギーが実質100%削減される家なので、光熱費を低く抑えることができます。
浮いたお金を教育費や家族のレジャーに回せます。
GXのメリット2)快適な住環境
高断熱・高気密なので、家じゅうどこでも、夏すずしくて冬あたたかい暮らしが叶います。
生まれたばかりのお子様、深夜まで勉強する受験生、日々の仕事を頑張るご夫婦、一緒に暮らす動物たち、みんなに嬉しい住環境です。
GXのメリット3)環境への貢献
高性能で省エネな家+太陽光発電などの創エネで、家庭からのCO2排出量を削減できます。
地球環境にもやさしく、こどもたちの未来にも貢献できます。
デメリットは初期費用が少しかかること。
ですが、国からのGX補助金を活用すれば、実質の負担が少なく建てられます。
長い目で見れば、光熱費や医療費などランニングコストの削減効果が十分に期待できます。
5.共感住宅レイアウトでは適用される?
共感住宅レイアウトでは、GX志向型住宅を建てられます。
これまでも断熱性能では等級6を標準仕様としていますので、どの家でも無理なくGX志向型住宅にすることが可能です。
太陽光発電も長年の実績がありますのでご安心ください。
GX補助金を取るためには申請が不可欠ですが、こちらもお任せください。
6.まとめ
GX志向型住宅について解説しました。
GX志向型住宅とは、
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ZEHを超える高性能な家
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GX補助金160万円は令和6年11月22日以降に基礎以降の着工の家が対象
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共感住宅レイアウトで建てられる
といった内容でした。
いかがでしたでしょうか?
GX補助金の160万円は、近年ではかなり大きな額です。
ZEHの補助金が始まったころを思い出しますね。
補助金を出して国が建築を後押しするということは、GX志向型住宅=近い将来のスタンダードな住宅だと思います。
もしかすると、数年後には「補助金が出なくてもそれくらい普通に建ててよ」と国から言われるかもしれません。
なにより、家が快適だと幸せです。
いずれ建てるつもりなら、今動き始めることをお勧めします。
(これは共感住宅レイアウトで建てても建てなくても同じです)
このコラムが、皆様の素敵な家づくりの助けになれば幸いです。