見えない空気まで、きれいに
空気は、生まれたばかりの赤ちゃんからお年寄りまで、家族みんなが身体に取り入れる大切なもの。
けれど空気は目には見えません。
もし、空気に汚れがあったら?
空気の汚れといっても様々です。
シックハウスやウイルス、人間が呼吸で出す二酸化炭素も人体に有害だと知っていますか?
換気扇を回したり窓を開けても、「本当に換気できている」と自信をもって言えますか?
人が一日に吸う空気の量は約8640リットル。
体積にすると8.6㎥で、牛乳パック約9095本分にもなります。
それだけの量を体に通すのですから、見えなくてもきれいに保っておきたいですよね。
「空気の汚れ」を知ろう
シックハウス症候群の原因の一つは、こういった化学物質。
国土交通省は、シックハウス対策は原因物質を減らすだけでなく、家の換気が重要だと発表しています。
二酸化炭素も人体に有害です。
近年の大気中の二酸化炭素濃度は約400ppm。大気の0.04%が二酸化炭素で構成されています。
400ppmという通常の状態であれば大丈夫。
けれど呼吸などによって出た二酸化炭素は、高気密な家にどんどんたまっていき、濃度は上昇します。
二酸化炭素濃度によって、人は頭痛や倦怠感を覚えたり、そのために生産性が下がったりします。
ビル管理法では1000ppmを基準値として、それ以下に二酸化炭素濃度を保つように定められています。
汚れを確実に捨てる
二酸化炭素や揮発性有機化合物(VOC)は空気よりも重いので、床上に溜まりやすい性質があります。
これらの汚れを確実に集めて捨てるなら、床に近い部分で換気をすることが望ましいです。
反対に、高い場所で換気扇を回すと、汚れの少ない空気から換気していくことになります。
それでも「換気したくない」と思う時
「換気が大事」とわかっていても、常にできるかといえば、なかなか難しいのではないでしょうか。
それは、防犯上の理由かもしれません。
窓を開けると確かにしっかりと換気できますが、寝ている間は不安ではありませんか?
天候や気温も気になるところだと思います。
換気をすると寒くなる、そう思うとなかなか行動できません。
花粉や黄砂なども気になる問題です。
では、もし寝ている間も安心できて、お部屋の温度も変わらず、花粉なども気にならない換気ができれば、どんな暮らしになるでしょうか。
確実で、安心な換気を日常に
共感住宅ray-outでは、全棟でおうちの大きさを計算し、必要な換気を計画、施工しています。
空気より重い二酸化炭素やVOCを確実に捨てるため、排気口は低い位置。
必要な量を換気するので、室内の適温な空気を捨て過ぎず、冷暖房効率への影響を最小限に抑えます。
換気設備の穴は、直径15cmの円形。防犯面でも安心です。
給気口には花粉を除去するフィルターを標準でつけています。
換気で変わる暮らし
もちろん、24時間365日、換気設備が動いているので、在宅ワークや睡眠中でも二酸化炭素濃度は基準値(=1000ppm)以下に保たれ、快適なワークタイムや休息が実現します。
意図しない間にも絶えず換気をしているので、例えばお好み焼きやカレーのニオイも翌日には気になりません。
生ごみも、ゴミ箱の蓋を開けておく方がニオイがしないほどの換気能力です。
不快感をもたらし、時には病気にもつながる空気の汚れを確実に集めて捨てる。
住まい中の空気がケアされて、はじめて本当に安心な暮らしが始まります。
参考資料一覧
- 厚生労働省 建築物環境衛生管理基準について
- 厚生労働省 建築物環境衛生管理基準の設定根拠の検証について
- 厚生労働省 職場のあんぜんサイト
- 厚生労働省 生活環境におけるシックハウス対策
- 厚生労働省 断熱改修等による居住者の健康への影響調査
- 気象庁 過去の気象データ検索
- 文部科学省 カビ対策マニュアル
- 国土交通省 建築基準法に基づくシックハウス対策について
- 環境省 熱中症予防情報サイト
- 経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギーについて
- 建築研究所 断熱技術
- 日本気象協会
- 東京都健康長寿医療センター研究所
- HEAT20
- グリーン建築推進フォーラム
- 日本医療福祉設備協会規格 病院空調設備の設計・管理指針 HEAS-02-2004
- 杉浦令子、坂本元子、村田光範:幼児期の生活習慣病リスクに関する研究
- 水谷章夫:断熱・結露と調湿材料と健康
- 海塩渉、伊香賀俊治、安藤真太朗、大塚邦明:マルチレベルモデルに基づく室温による家庭血圧への影響
- 岩前篤:断熱性能と健康, 日本建築学会環境工学本委員会熱環境運営委員会第40回熱シンポジウム
- 伊香賀俊治、江口里佳、村上周三、岩前篤、星旦二、水石仁、川久保俊、奥村公美:健康維持がもたらす間接的便益(NEB)を考慮した住宅断熱の投資価値
- 那須詩織:寒冷環境曝露が住民の健康及び温冷感へ与える影響の解明
- 生方萌佳、伊香賀俊治、平田潤一郎、林侑江:幼稚園の温熱環境が幼児の身体活動量に与える影響
- 博報堂行動デザイン研究所:生活者の「行動の習慣化」
- 橋本知幸、田中生男、上村清:コナヒョウダニとヤケヒョウダニの出現パターンに及ぼす温湿度の影響
- 植芝良太、植芝理恵子、安倍一実、金月真央、伊藤美咲:学校薬剤師業務における絶対湿度利用の提言
- 辻一郎:宮城県における東日本大震災被災者の健康状態等に関する調査 平成28年度総括・分担研究報告書
- 住宅用断熱材市場に関する調査を実施(2019年)市場調査とマーケティングの矢野経済研究所 https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2284
- 国土交通省スマートウェルネス住宅等推進調査事業成果報告 住環境における温度と健康の関係~住まいの断熱化の重要性|ナイスビジネスレポート https://www.nice.co.jp/wp/nbr/20190701_02/